ビタミンについて考える

健康のためにはビタミンが不可欠です。現在ではビタミンを含む様々なサプリメントもお馴染みです。その特徴と働きを考えてみます。
生きている生物の体内では、様々な反応が起きています。取り込んだ水や酸素や食物を分解したり別の物質に合成することで、体の部品を作ったり活動エネルギーを得ているわけです。


そしてビタミンとは、このさまざまな反応を正しく、そしてスムースに進めるためのサポート役として働く物質です。自動車で置き換えてみると、車体をつくっている部品、ボディとかエンジン、タイヤなどには、鉄やアルミニウム、ゴムといった材料が使われます。


また、走るためにはガソリンなどの燃料が必要です。でも、自動車が故障せずに走り続けるには材料や燃料の他に、部品がうまく動くための潤滑剤が欠かせません。私たちの体の中で、このオイルと似たような役目を受け持っているひとつがビタミンというわけです。


ビタミンにはさまざまな種類があります。自動車ではエンジンやギヤ、車輪の軸受けなどといった部品に、必要に応じていろいろなオイルが使われています。生物でも体内のさまざまな反応のために、それぞれ異なるビタミンが必要です。だから同じビタミンという名前で呼ばれていても、A、B、Cなど種類が違えば、その成分や性質、働きは千差万別です。


ひとつでも不足したまま活動し続ければ、欠乏症といって体のどこかが悪くなります。場合によっては生死に関わるトラブルになりかねません。健康というより生きていくために、ビタミンはとても大切な物質です
そんなに身体に必要なら、できるだけたくさんビタミンを摂れば健康だ、と思うかもしれません。でも、1日に必要なビタミンの量はごくわずかです。


私たちにとって必要な栄養素の代表とされる5大栄養素は、淡水化物、脂質、タンパク質、ミネラル、ビタミンの5つです。このうち材料や燃料として使われるのが淡水化物、脂質、タンパク質のいわゆる3大栄養素です。潤滑オイルとして働くのが、ミネラルとビタミンです。ミネラルはカルシウムやカリウム、鉄などというような無機物ですが、ビタミンは有機物です。つまり生物が作り出す炭素を含んだ化合物です。


人間の場合、材料や燃料にあたる3大栄養素は1日に数十g以上という量が必要です。でもビタミンは、多い種類でも1日当たり数十mgほどしか必要とされません。つまりビタミンはわずかな量で大きな働きをしているということです。